上司と私

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  • [14] したっぱ 2015/03/02 23:03

    それから1カ月後、
    上司のデスクは私の隣から消えた
    じゃあな
    と言って上司は隣から居なくなった
    行かないで欲しかった
    隣にいて欲しいと何度も思った
    素直に寂しかった
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  • [13] したっぱ 2015/03/02 23:00

    きっと上司は私が心配だったんだろう
    お前きっと大騒ぎするから
    先に伝えておくよ
    って複雑な顔をした

    店を出た私たちは会社の人の目を気にして別々に社内に戻った

    しばらくすると上司からLINEが来た

    かわいい、と言う短文で送られて来たのは撮ったばかりのペットショップの猫の写メだった
    私が猫好きと知っている上司の不器用な励ましだったんだと思う

    ちなみに上司のLINEを知っているのは、社内で私だけだった
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  • [12] したっぱ 2015/03/02 22:52

    そんなある日
    仕事中に上司に会社の外に呼ばれた

    二人でパンケーキを食べ、
    私は上司の頼んだアサイーボウルまでにも手を出していたその頃、
    上司が話し始めた

    オレ、昇格するんだ
    それはまだ社内でのシークレット情報だった
    上司がトップクラスに上がるという事
    そして同時に、私と仕事をする事も無くなるという事
    を意味してた

    なにやらとても不安と寂しさに襲われ
    アサイーボウルを前に私は泣いた
    私もう仕事しないって子供みたいなワガママを言いながら泣く私を見ながら上司は少し笑った
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  • [11] したっぱ 2015/03/02 22:44

    ある日は私のデスクに置いておいた食べかけのパンが食べられていた

    そしてまたある日は上司のデスクにあった食べかけのパンを勝手に食べた

    お互い様なので
    私も上司も笑うだけだった
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  • [10] したっぱ 2015/03/02 22:38

    上司がお菓子を買ってきて
    私と上司のデスクの間に置いた時、それは
    食べてもいいよ と言うアイズだった

    周りからは上司のお菓子食うなよ!とビックリされたが上司はただ笑っていた
    だってそれは、食べてもいいよって2人だけに分かるアイズなんだもん
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  • [9] したっぱ 2015/03/02 22:21

    私はいつも上司の隣にいた
    パソコンを打つ時も、
    リサーチする時も、
    うたた寝する時も

    私と上司の仕事は阿吽の呼吸だった
    最後まで言わずとも、上司が何をして欲しいのかが分かったから、言葉は必要無かった
    ただ、くだらない話はよく交わしていた
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  • [8] したっぱ 2015/03/02 22:17

    それから半年後
    私は違う班に異動した
    上司とも一緒に仕事をする機会がなくなった
    それでも話し掛けに行った
    何度も何度も

    そしてまた半年、
    私はチーフクラスまで登りつめていた
    新しい配属は、満場一致
    その上司の下だった
    仲のいい私と上司を一緒にまた働かせたいという周りの配慮だったんだと思う
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  • [7] したっぱ 2015/03/02 22:12

    それを機に
    上司と私は親子のようになった

    他愛のない話を交わすようになり笑顔も見せるようになった

    この人は厳しいけど
    優しい人なのかもしれないと思った
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  • [6] したっぱ 2015/03/02 22:10

    上司は少し照れ臭そうに
    ずっと体調悪かったんだろ?
    と言ってきた
    私は1ヶ月前から咳が止まらなかったが、上司がそれを気にしているとは思わなかった

    お前の親も来るんだろ?と聞かれたが、上司と私の代理以外に入院の話はしていなかった
    来ません、言ってないので
    と伝えるとなんだか複雑な顔をしていた
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  • [5] したっぱ 2015/03/02 22:05

    上司から来た返信は
    今から病院に向かう趣旨のものだった
    その日の昼過ぎ、上司はお見舞いに来た
    プリンを持って

    正直、かなりの孤独感を、抱えていた私は怖い上司さえ嬉しくて点滴に繋がれたまま笑顔になった
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